こんにちは、ヒラノヤ 中務(なかつかさ)です。
弊社メインの商材、基板スクラップは、たとえばCPUなどヒラノヤ買取価格が1万円を超えるものから0円以下の有償となってしまうものまで様々あります。ですが、基板スクラップのことを知らない方からすればどれも「緑色や茶色の板の上に何かしらがゴチャゴチャと付いている謎の物体」というかんじ。つまり何が高価で何がゴミなのか意味不明であると思われます。のでこの度は基板スクラップは一体どの部分に価値があるのか、そして買取にあたっての当社の大まかな検品基準について書いてみました。もしご興味がありましたらご一読下さいませ。
基板スクラップの価値は含まれている貴金属の量で大半が決まります。
基板スクラップには金(Au)・銀(Ag)・パラジウム(Pd)の3種類の貴金属、そして銅(Cu)が含まれております。そして価値が決められるにあたって一番重要なのが金(Au)です。
本日付(2022/02/18)それぞれの市場価値を見てみると
Au:7,761円/g
Ag:103.4円/g
Pd:9,817円/g
Cu:1.2円/g
そして次、例えばある基板の1kgあたりの実際の含有量を見てますと
Au : 0.377g/kg
Ag:1.129g/kg
Pd:0.031g/kg
Cu:110g/kg
となっております。貴金属それぞれの単価との実際の含有量を積算すると大体の数値が見えてきますが、それらを足したものがつまり基板の価値になります。で、↑の各種それぞれ実際に計算をしてみてくださいませ。基板の価値のほとんどを支えているのが金(Au)である、ということが分かるかと思われます。
ではそれら貴金属は、一体どこに含まれているのか。答えを申しますとそれはCPUやICチップなどの内部ボンディングワイヤーやその他塗布されている金メッキなどです。
つまり、貴金属の含まれるCPUおよびICチップ、そして金メッキなどがどれだけ搭載されているかで基板のスクラップとしての価値が決まります。
基板の価値を押し下げるものについて(=異物・付物)
基板には製品の機能に合わせてCPUやICチップ以外の、貴金属の一切含まれていない、資源的価値の著しく低い物もしくは価値の一切無いゴミも多く搭載されております。
よく見るもので言えば、例えば銅コイルやアルミ放熱板、コンデンサーです。銅コイルやアルミは無価値ではありませんがこれらは基板の価値の本質である金(Au)と比べるとあまりにも価値が低すぎるもしくはゴミであるため、これらの重さ割合が増えれば増えるほど基板の価値は加速度的に暴落します。コンデンサーにいたっては油と紙だけの場合も多く、ただのゴミである場合が大いにあります。
以下各基板スクラップ買取ランクの目安になります。
SS基板
S基板
A+基板
- 端に金メッキのついたチップが全面にあり、その他IC(正方形)などで覆われているもの。
A基板
B基板
C基板
- IC(長方形)が50%以上の面積を占め、その他に異物が少し付いているもの
- 異物が大きいor重い場合はさらに値下げの可能性もあります。
D基板
家電基板/電源基板
- アルミや銅コイルなどの付き物が多いもの。
- 一切何も載っていない生基板(=板だけの状態のもの)はご相談下さい。銅箔が入っていれば単価が付く場合もあります。
- コンデンサーばかりのものや樹脂付き基板、ブラウン管テレビ基板など異物が多すぎるものは更に単価が減額される場合もありますのでご注意下さいませ。
何もついていない基板=生基板/プリント基板
何も付いていない板だけの基板は生基板/プリント基板としての買取か、もしくは買取でき無いいわゆる産業廃棄物のいずれかになります。詳細は以下のページをご覧くださいませ。
※家電基板および電源基板の注意点
家電基板および電源基板にはCPUおよびICチップがあまり付いておりません。よって家電基板と電源基板ではアルミや銅が価値そのものになります。ので、家電基板と電源基板は鉄やプラスチック・コンデンサーなど価値の低いもの以外の異物付き物は絶対に外さないで下さい。
以上になります。もっと詳しいことを知られたい、ということでしたらサイト一番下↓の連絡先までぜひぜひお電話を下さいませ。
よろしくお願い致します。